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2015.09.17

子供たちの学び―屈(かが)んでいるときは飛べない、屈んでから飛ぶ―

子供たちの学び―屈(かが)んでいるときは飛べない、屈んでから飛ぶ―
【アメリカで大学を卒業した英語科・西山亮一先生のブログ記事です(Part 3)】

ジャンプする前には屈む。人生でも同じことが言えるのでは?

ジャンプをする前には屈む。
みんなそうです。
子どもも大人もそうです。
屈みながら飛べる人はいません。
最近、テレビで各国の代表のバレーボール選手のプレーを見ましたが、世界の超一流の飛ぶ前の膝は曲がっていました。
近所の保育所に通う男の子に「おっちゃんとどっちが高く飛べるか、競争しよう!」と言ってみたら、その子の膝も飛ぶ前には曲がっていました。
飛んでばかりなんて不可能です。

ずっと、「飛んで!」ばかりいられますか?

「飛んで!飛んで!」という名曲がありますが、その曲を作った歌手の芸能生活も浮き沈みの激しいものです。
浮いたり沈んだりでいいのが人生ではないでしょうか?
どの子が、生まれてすぐ歩いたでしょうか?
ハイハイをして、一度歩き始めて、しりもちをつかなかった子どもなんているのでしょうか?

本当の教育とはどんな教育でしょうか?

赤ん坊の時に、歩いて、こけた子に「一度歩いたくせに、なにをこけているんだ?!」と怒鳴るのは教育でしょうか?
「伸びろ!伸びろ!」とだけ言うのが教育なのでしょうか?
そもそも、「第1志望」は、そんなに大事なのでしょうか?
41歳の私の場合、「第1志望」の人生なら、職業はパイロットで、妻は堀ちえみ(80年代のアイドルです。ぴんと来ない方、ごめんなさいね)でなければなりません。
実際のところ、職業は英語教員で、妻はアイドルでもなんでもなかった裕子ですが、
私は毎日毎日、幸せです。
家に帰るのもうれしい。
家から出るのも「さて、働くか!」とうれしい。
自画自賛で恐縮ですが、一日中うれしい、ということこそ、理想の境地ではないでしょうか?

挫折経験をしたから見えてきたものがあります

それも、10代のときに迷ったり、悩んだりしたからこそです。
「第1志望校を目指してまっしぐら!」という10代もいいかもしれませんが、
そうでなくても別にいい、という構えでいるのが大事ではないかと思います。
簡単に解決できない問題にぶつかったら、時間をかけてじっくりいけばいいと思うのです。
屈むと、地面が近くなります。
地面には、美しい花が咲いているかもしれない。おもしろい虫がいるかもしれない。
地面に寝転んで見上げる空は、息をのむほどの広さ、青さを見せるのかもしれません。
しっかり屈む者だけが高く飛べるのです。
英語科・西山亮一

英語科・西山亮一先生のプロフィール

【西山先生プロフィール】
関西の有名私立大学を中退。一旦就職するも、アメリカに留学し大学を卒業。帰国後、日本の教員免許を取得。高校、塾での教員経験を経て、今年度より本校英語科教員として勤務している。生徒として、また教員としての自分の経験から、高校・塾での詰め込み教育に疑問を投げかける。アメリカでの経験から、自立を促し、主体性を育み、自分の意見が言えるインターナショナルスクールの教育に共感を覚えている。均一性を求めがちな日本の高校と個性を尊重するインターナショナルスクールの教育には大きな違いがあるようです。
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